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教科横断型授業 数学×公共(ミクロ経済学)

令和6年10月11日(金) 
2年生の文系クラスで数学公共の教科横断型授業を実践しました。

1か月前に行われた文化祭をテーマに、微分経済学を関連付けた授業を行いました。内容はミクロ経済学における利潤最大化についてです。本来、大学の経済学部で学ぶ内容ですが、生徒は微分の考え方と結びつけながら、経済学の用語や考え方を理解し、課題を解決しようとしている様子でした。

成果としては、微分のよさや有用性を実感している生徒や普段の授業以上に課題に熱心に取り組む生徒が多かった点が挙げられます。また、経済学部を志望する生徒にとっては、大学進学へのモチベーションが高まる機会ともなりました。

一方で、数学と経済を結びつける以前に、ミクロ経済学の用語や生産者視点の考え方や数学的操作が、生徒にとっては難しかったようです。「公共」とミクロ経済学の費用や価格に対する考え方の違いを明確化したうえで、授業をすべきだったと私も反省しました。横断する教科の内容についても十分な理解をすることが、質の高い教科横断型授業を行いためには不可欠であると実感しました。

以上の課題を踏まえ、生徒が「学びたい!」「知りたい!」と思うようなテーマと「解きたい!」と思えるような課題の設定ができるよう、今後も励んでまいります。

以下、授業に関する資料になります。

追記:その後の授業の様子

公開授業の翌週からは、微分の考え方を用いて、最大値や最小値、高次方程式の実数解の個数を求めたり、高次不等式の証明を行ったりしました。下の写真はある1時間の様子です。難しく、作業量の多い問題に対しても全生徒が向き合っていました。また、分からないところや不安なところを積極的に質問したり、確認し合ったりと、自分なりの理解を深めようとする生徒も多くなりました。来週以降は積分の授業を行う予定です。微分や現実世界との繋がりを生徒に実感してもらえるように私も頑張ります!

数学科 長井拓己