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データサイエンス

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本校では令和5年度から1年生理数コースを対象にデータサイエンスに関する授業を行っています。授業の内容や使用した教材、アプリなどを紹介します。
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記事一覧

ミニ課題研究がスタートしています(江風SSⅠ)

江風SSⅠ(1年生理数コースの探究活動)の授業では、2学期中間考査後から、物理・化学・生物の各班に分かれてミニ課題研究がスタートしました。 1学期に学んだ「データサイエンス」の授業を生かし、実験データの分析から客観的な考察・結論へと導く過程を学んでいきます。 物理班では授業で学習した「最大摩擦力が接触面積の大小にほとんど関係しない」ことをテーマに、実験計画・実験・データ分析へと進めていきます。 化学班ではチオ硫酸ナトリウムの分解の反応速度を計測し、データ分析へと進めてい

回帰分析を用いた重力加速度の測定(江風SSⅠ)

 1年生理数コースの課題研究です。前回、前々回と回帰分析について学習してきました。今回は物理基礎で重力加速度の測定実験が終わった直後ということで、自分たちが実際に測定した実験データを回帰分析します。  物理基礎の授業では物体に記録テープをつけ、自由落下させます。測定データから速さを求めてv-tグラフにプロットし、自分で直線を引いて傾き(重力加速度)を求めます。その際に、直線の引き方によって重力加速度の値に差が生じてしまいます。  誤差が小さくなった生徒ばかりではなく、かえ

分析ツールの使い方④ 回帰分析(江風SSⅠ)

1年生理数コースの課題研究です。中間考査や体育祭があり、約1か月ぶりの授業になります。今回は分析ツールで回帰分析を行います。 散布図のデータに相関がみられる場合、回帰分析は必須です。分析ツールを用いなくても回帰分析を行うことはできますが、分析ツールでは①データから散布図を作成し、②相関係数を求め、③回帰直線を引く、という作業を連動して行うことができます。 前回の授業で用いたSSDSEのデータを再び活用し、各々で好きなデータについて回帰分析を行いました。 まずは、前回の復

分析ツールの使い方③ 相関(江風SSⅠ)

1年生理数コースの課題研究です。分析ツールの使い方にもずいぶん慣れてきました。今日は相関について学習します。 分析ツールを使って相関係数を求める作業自体は非常に簡単です。重要なのは、データ間に強い相関があったときに、それらが因果関係でもあるのか、擬似相関なのか、という判断です。擬似相関であるならば、因果関係を推測するために仮設設定を行います。 今回はSSDSEのデータを使って様々なデータ間の相関を調べてみました! 用いたデータは「全国・47都道府県庁所在市×家計消費22

分析ツールの使い方② ヒストグラム(江風SSⅠ)

1年理数コースの課題研究です。前回は、分析ツールの追加の仕方、基本統計量の求め方について学びました。今回は分析ツールを用いてヒストグラムの作成を行います。 一般的にヒストグラムを作成するには、①階級(データの区切り幅)を作成し、②FREQUENCY関数で度数分布表を作成し、③それを棒グラフ表示する、という工程になります。分析ツールを用いると、度数分布表の作成と棒グラフ表示を同時に行うことができるので便利です。 今回は、分析ツールについて昨年学んだ2-9の生徒もアドバイザー

分析ツールの使い方①基本統計量(江風SSⅠ)

いよいよパソコンを使ってデータ分析の練習をしていきます。江風SSⅠ(1年理数コースの課題研究)ではExcelの「分析ツール」を用いて統計学の基礎事項を学びつつデータ分析を行います。 1学期の中で約8時間しかデータ分析の演習ができない点、本校では情報の授業を2年次で履修する点、などを踏まえた結果、江風SSⅠの授業ではExcelの「分析ツール」の使い方に焦点を絞ってデータ分析の練習を行います。 分析ツールの「基本統計量」を用いると、Excelの関数を覚えていなくても、データの

オリエンテーションを行いました!(江風SSⅠ)

江風SSⅠは1年生理数コースの課題研究です。今年度最初の時間はオリエンテーションを行いました。 4/11(木)オリエンテーション 情報教室の使い方について SSⅠの授業ではパソコンを使う場面が多くあります。情報教室の使い方やパソコンのログインの仕方、提出フォルダの場所などを確認しました。パソコンに関する知識だけでなく、情報モラルや情報リテラシーも学んでいく必要があります。 江風SSⅠの年間予定について 1年間のおおまかな流れを説明しました。1学期は統計学の知識やパソコ

テーマ・仮説の設定 (江風SSⅡ)

今年度最初の江風SSⅡ(2年理数コースの課題研究)でした。昨年度の江風SSⅠの後半からテーマ決めは行っていますが、今回は指導担当の先生と顔合わせをし、自分たちの考えているテーマや仮設について説明をしました。 テーマ設定は課題研究の肝になります。例年は時間をかけて設定をしますが、今年度はトライ&エラーで試験的に研究を進めてみよう、と考えています。実際に研究を進めつつ、仮説の修正を行っていくことで研究が深まっていきます。 4~5月にかけて「テーマの設定」,「仮説の設定」,「実

フィッシュボーンチャートの作成・EdrawMindの使い方(江風SSⅠ)

江風SSⅠ(1年理数コースの課題研究)では、来年度のSSⅡ(班ごとに分かれて行う課題研究)に向けたテーマ設定を行っています。 今年度のSSⅠの時間は終了しましたが、生徒は4月からSSⅡの課題研究がスタートできるようにテーマやRQ(リサーチクエスチョン)の設定、仮説の絞り込みを行っています。 イノベーション人材育成シンポジウムの際に触れましたが、特性要因図(フィッシュボーンチャート)を作成すると、RQから仮説を設定する作業が比較的簡単になります。また、教員側もRQとそれぞれ

課題研究テーマの設定(江風SSⅠ)

3学期の江風SSⅠ(1年理数コースの探究活動)では、数学・物理・化学・生物の研究班に分かれ、来年度の江風SSⅡ課題研究に向けたテーマ決めを行っています。 今年度から、卒業生の研究論文をデータベース化し、生徒のiPadでいつでも閲覧できるようにしました。 (約20年分、全部で204個の研究論文です。) 卒業生の研究論文は課題研究の材料の宝庫です。地域特有の研究や、新潟南高校オリジナルの研究がいくつもあります。先輩方の研究を引き継いだり、参考にしながら新たなテーマを決めたりす

iPadを用いたデータ分析の練習(江風SSⅠ)

江風SSⅠ(1年理数コースの探究活動)ではパソコン(Excelの分析ツール)を用いてデータ分析の演習を行っています。 本校で1学年全体で行っている探究活動(江風探究ユニット)においては、本校に配置されているパソコンの台数の関係上、生徒一人に一台のiPadでグラフやスライドを作成しています。iPadではExcelの分析ツールを使うことができません。そこでiPadでデータ分析を行う際にどんな方法があるのかを紹介します。 StatPlusというアプリでは、Excelの分析ツールと

ミニ課題研究が終了しました!(江風SSⅠ)

江風SSⅠは1年生理数コースが行っている探究活動です。2学期のスタートとともに始まったミニ課題研究も今回が最終回でした。物理・化学・生物の3分野に分かれ、実験→データ分析の流れを体験してきたのですが、お互いにどんな実験やデータ分析を行ったのか、違う分野同士でペアを作って報告会を行いました。1対1での説明になるため、それぞれの分野の内容が十分に伝わるのか、責任重大です… 1対1での説明は、疑問点があった時にすぐに質問をすることができます。研究の内容を共有することに加えて、自分

イノベーション人材育成シンポジウムを開催しました(職員研修)

11月29日(水)に第4回イノベーション人材育成シンポジウムを本校で開催しました。このシンポジウムは令和2年から開催しており、探究学習に関する情報や指導方法などを校内外の教職員に伝達し、意見交換をおこなうことを目的としています。 本校ではデータサイエンスに関するリーダーを育成するため、今年度から1年理数コースの生徒は江風SSⅠの授業でデータ処理の仕方を学んでいます。 この江風SSⅠの進捗状況やデータサイエンスに関する情報を職員全体で共有し、本校全体の探究活動の高度化につな

ミニ課題研究が始まっています(江風SSⅠ)

今年度から江風SSⅠ(1年理数コースの探究活動)では「データサイエンス」の授業を行っています。江風探究ユニット(1年生全員での探究活動)やSSⅡ(2年理数コースの探究活動)における課題研究の内容に「統計学」の知識を組み合わせることで、得られたデータをより『具体的』かつ、『客観的』に分析することができます。 2学期からは、物理・化学・生物の科目ごとに分かれて実験を行い、得られた実験データを分析しています。統計的探究活動における『PPDACサイクル』(Problem:問題→Pl